クランク軸換算出力 |
後輪出力 |
走行距離35000kmのクランクシャフトでも、オーバーホールを行えばカタログスペックを上回る出力を得られることが確認できました。 メーカーの公称値よりも出力が出ると言うことは、実は実力があるのに控え目に提示しているか、 井上ボーリング製のクランクシャフトが良い仕事をしているのかもしれません。 パワー感は感じられませんが、オーバーレブ特性が向上しているようです。 最大トルク回転数を超えても大分高回転まで吹け上がります(体感値)。 クランク換装はジョグ、VJ22Aに続き3機目ですが、今回も無事成功したようです。(2013年6月21日加筆)
上記結果はモトガレージヨコヤマ(MGY)さんと言うVJ23Aのチューニングで有名なショップさんが逆車仕様(以下V型)を仕上げた時の計測結果です(WEBより拝借)。
V型はより高回転高出力型となっていますが、9500rpm~10000rpm付近までは国内仕様の方がパワーが出ているようです。
MGYさんのV型車両はエクスパンションチャンバーを純正品から変更しているようなので、単純なT型とV型の比較にはならないのですが、
上図のように6速で走行した時の巡航使用域および、低いギアを使った加速域を考慮しても公道利用ではT型の方が
扱いやすい特性と言えるのではないでしょうか。(2013年10月19日加筆)
6速ギアにおいて、V型がT型以上のパワーとなるのは9500rpm前後以上の回転数です。 しかし、純正ギア比では150km/h以上の速度となり公道上では利用不可能な域です。 よって、公道上でこれらの出力、すなわち回転数を使うには低いギアを選択するか、スプロケットによるギア比変更が必要です。 (純正ギア比で12000rpmまで回せた場合、194.4km/h以上に達します。) 余り速度も出ていないのに高回転を多用して、目を三角にして走行する必要性はないと思います(笑)。 T型が低回転トルクフルな特性であることは、より少ないアクセル開度で巡航に必要なトルクを出力できることを意味します。 T型の燃費が非常に良い理由はこのトルク特性にあると考えられます。 もちろん、サーキット走行のラップタイムにはピークパワーが支配的ですので、正反対の考察となります。
ちなみに、吸排気系を同一として、T型とV型のECUでの出力比較というものを和光市の二輪館さんが行っています。 その結果によると、T型、V型のECUの違いによる出力特性に違いはないようですので、吸排気系が出力に大きく関与しているようです。 なお、二輪館さんが使っていた排気系では最大出力発生回転数が12500rpmであり、純正よりも3000rpmも高く かなり高回転よりの特性となっています(MGYさんの車両は11000rpm付近)。
以下はダイノジェットシステムを用いてノーマルのVJ23Aのパワーを計測された方の結果です。
(http://minkara.carview.co.jp/en/userid/1050210/blog/26340339/より拝借)
当方の車両と比べると2.5馬力程高い出力となっていますが、計測システムの差か車両の差かは不明です。
しかしながら出力特性に大きな差はないようです。
次回の計測はダイノジェットで行ってみたいと思います。
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