青森ねぶたツーリング(Reported by Mr.24)
ボヘミアンサマー2005
〜旅〜

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このレポートはYASの友人24氏によって書かれたものです。
YASが適時注釈をついています。
題名の意味は私にも良くわかりません・・・(;´▽`A``

旅のお供は今回もスバルVIVO


旅立ち 

 8月3日の早朝5時45分、すさまじい霧が立ち込める中僕は家を出発した。
最初の目的地は僕が通う学校だ。そこで今回の旅のお供であるYASと待ち合わせている。
6時5分に到着、YASはもう来ていた。いろいろ荷物等を再確認して、6時10分我らは学校をあとにした。
 そして次に向かったのはガソリンスタンド。
いつも入れているところで入れようとしたが、7時前だったので、まだ開店していなく、仕方がないので行く途中で入れることにした。
ガソリンタンクの容量は32L、残量はメーターから推測すると約10L、距離にして150kmといったところだったので
そんなに必要に迫られているわけでもないから、できるだけ安いところで入れることにした。
 457号線を北上していき、しばらくして見慣れぬ土地まで来てしまった。
こういうときに、「旅」というのもを感じる。
誰も自分を知る人のいない町、不安と好奇心を抱えて車は町を抜けていく。
 家を出発してから約55km(メーター読み)のところのガソリンスタンドで「レギュラー125円」という看板を発見。
我らは迷いもなくそのガソリンスタンドへ入った。
最近のレギュラーガソリンの値段の相場は130円前後だったので、125円は安いと思った。
給油量は約23Lだったので、先ほどの予想より少し多めに入っていたことになる。
給油と同時にトリップメーターを0にして再び457号線に合流した。
 次は一関高専を目指した。目的は・・・「思い出作り」とでも言っておきましょう。
本当の目的は書けません。ちょっとギリギリ犯罪チックなことなので。
しかし、この目標は幸いにも達成されなかった。やっぱり我らの良心がそれをさせなかったのだと思う。


国立一関工業高等専門学校(岩手県)

結局写真を撮っただけで次の目的地を目指した。
 次の目的地は青森県にある八戸高専。
今回の最大の目標であるねぶた祭りの会場から東へ100kmも離れた場所へわざわざ行くことになっていた。
一関から八戸なので道に迷わないか心配だったが、意外とスムーズに行けた。
次こそは「思い出作り」を実行するぞ!と意気込んでいたのだが、その意気込みは無駄だった。


国立八戸工業高等専門学校(青森県)

「思い出作り」の対象が無かったのだ。これは想定の範囲外だった。
ここでも仕方なく写真撮影だけしてさっさと退散して、
次の目的地にして今回の旅の最大の目的であるねぶた祭りが行なわれる青森市へ向かった。
 向かってる途中で「青森107km」という看板を発見した。
 ガクッ!脱力・・・。
 「そんなに遠いのか・・・。」
しかも雨が降ってきやがった。
書き忘れたが、今回使用した自動車はなんとエアコンが故障していて、冷房が効かないのだ。
でも気休め程度にはなるので、窓を閉めてエアコンをつけた。
この107kmは辛かった、なんせYASは寝ちゃうし、ラジオはノイズが激しいから僕は何に気を紛らわせればいいのか。
でもとりあえずノイズたっぷりのラジオを聴きながら青森市を目指した。
途中で十和田市に入った。十和田市には去年の旅行で来たので、ちょっと懐かしいと思いながら走った。
しかし、十和田市はあっという間の抜けてしまった。約15km15分で十和田市を通過した。
 そんなこんなで無事に青森市入り、今晩泊まる「青森教育会館」に到着した。
到着時刻は16時30分、ほぼ予定通り。
ここまでの走行距離は約420km、途中休憩を入れたにもかかわらず約10時間で到着したんだからまぁまぁなペースで来たと思う。

 太宰治、ゆかりの地

 旅館に着いたはいいが、ねぶた祭りの開始が18時50分だというのでまだ2時間近くあった。
フロントで周辺地図とねぶたの運行道順が載っている地図を貰ったので、何気なく眺めていたら、「太宰治下宿の地」という文字が目に入った。
旅館との位置関係を確認してみると、なんとねぶたの運行道順の範囲の中にあった。
まだ時間がたっぷりあったので、我らは「太宰治」を拝みに行くことにした、いや時間が無くても行っていただろう。
 外に出てみると、もう祭りの熱気で溢れかえっていて、屋台が軒を連ね、浴衣を着た人たちが準備に追われていた。
我らは人ごみの中を進んで行き、地図に描いてある下宿の地と同じ場所に来た。
そこはお寺になっていてちょうど葬儀の最中らしく白い紙に墨で「〜家」と描かれた看板が立っていた。
ほんとは寺の中まで入りたかったのだが、そういうわけならしょうがない。
自分への景気付けと太宰の御利益を授かろうと、周辺の空気を胸一杯吸い込んだら太宰パワーがみなぎってきた。
(太宰パワーとはいかなるものなのか?!・・・)
そこで少し友人に電話をしたあと、写真を撮ったらもうすることが無くなったので、屋台を見てまわることにした。 
 おなかが空いてきたので、何か食べようと屋台を見ながら歩いていて、よく目に留まったのがカキ氷と焼きそばだ。
 まずカキ氷を食べることにした。値段の相場は200円。どこで食べても同じなら、店員さん重視で店を選ぶことにした。
そしたらなんと「カキ氷150円」というところがあった。
 「もうちょっとまわってこれ以上安いところがなかったらここで買おう」
と思い、再び店を物色したが、結局ここで買うことになった。
店員さんは26歳くらいの威勢のいいにいちゃんだった。
 「カキ氷下さい、イチゴ」
カキ氷を注文すると、待ってましたとばかりに元気よく作業にとりかかった。
こういう人がいるから祭りは楽しいのだとつくづく実感した。
最初に何も入ってないカップにシロップを入れるところがプロっぽい。
そしてカキ氷マシンに氷を入れ、スイッチを押すと機械がシャリシャリといい音を立てて雪のような氷をはき出して、段々山になっていく。
最後に山の頂上からピンクのイチゴシロップを流し込んでできあがり!
 「はい、お待ち!ありがとうございます!」
なんかすっごくいい気分になった。
(ちなみにYASはデカビタC味のシロップを選びました(・ε・))
 カキ氷を食べながらねぶたを見る場所を探した。
見やすい場所は観光会社かなんかかが、すでにイスを並べていて、イスに「〜様」と書かれた紙が貼ってあった。
もう見れればどこでもいいやと思い、そのイスの後ろの地べたに陣取った。
あいにくシートすら持ってきてなかったので、そのまま直に地面に座ることにした。
いつもならマナーが悪いとか言われそうだが、今日はお祭り、いい大人でさえも平気で地面に座っている。
 またちょっと小腹が空いてきたので焼きそばを食べることにした。
2人で行くと、場所が無くなってそうなので、ジャンケンで買いに行く順番を決めた。
YASが買いに行くことになった。
 5分くらいで250円の焼きそばを抱えて戻ってきた。
他は300円だったけど、250円のを見つけてラッキーと思い、買ったら量は少なかったらしい・・、でも味はオッケー!
 次はチューハイを買いに行くことになった。さっきはYASが行ったので、次は僕が買いにいった。
屋台で買おうとしたが、高いし種類も少なそうだったので、近くのコンビ二に行くことにした。
 コンビ二に入ったら中はかなり混んでいた。
 テキトーにチューハイを選んでネジに並んで会計を済ませて戻ろうとしたとき、後ろに並んでいた女の子が
 「身分証ありますか?無いと売れないんですよー。」(店員の声)
と言われていた。
野次馬根性でそのやり取りを聞いていたが、結局未成年だったらしく何も買わずに出て行った。
未成年にはやっぱり酒は売れないんですね。いや、僕も未成年・・・。
 店から出て、ねぶたの準備をしている道路を横切ってさっきの場所に戻った。
 酒を飲むのは修学旅行以来だったので、イッキ飲みしてその場に倒れるという珍プレーを避けるためちょこっとだけ飲んでみた。
んー、まずい。ほんとに酒のおいしさが分からない。
では何で買ったのかって?お祭りだからですよ。祭りでもない限り酒を飲む気になんてなりませんから。
 酒飲むよりタバコの方がいいかな。
でもあとから書きますが、このあと旅館で1ミリのタバコを吸って頭クラクラします。
酒も飲めないし、タバコも弱いしで自分の体は体に悪いものを受け付けない構造になっているのがよくわかった。


ねぶた祭り 


 18時50分いよいよねぶた祭りが始まった。
 西から東へねぶたが流れていく。各ねぶたにはスポンサー名が書かれており、スポンサーの顔ぶれは有名企業ばかりだった。
担いでるのは若い男たちで、中には小学生くらいの子もいた。
各組でパフォーマンスもバラバラ、モチベーションもバラバラで見ていて楽しかった。
中にはなぜか「ドラミちゃん」や「ドラえもん」のねぶたもあり観客を楽しませていた。
 「ラッセーラー!ラッセーラー!」
台に乗ってる人がマイクで大声で叫んだ。そうすると、それ続いて、
 「ラッセーラー!ラッセーラー!」
と反応する。
今でもこの掛け声が耳に残って離れない。
 これらの個性的なパフォーマンスの中でも1番印象に残ったのが、車椅子に乗ったおじいちゃんの踊りだ。
 おもむろに車椅子から立ち上がり、僕らの目の前で踊り始めた。
最初は、とりあえず拍手しておこうくらいに思っていたが、彼の踊りを見ていたら彼の世界惹きこまれてしまった。
彼の踊りには不安定ながらも力強いものがあった。途中3秒くらいの間目があったとき、鳥肌がたった。
 「あの人は半分人間じゃない。神だ・・・。」
と、本気で思ってしまったほどだ。
とにかくすごい人で、顔が「ひょっとこ」になったりしていた。
気づいたときには全身鳥肌が立っていて、自分がなぜここにいるのか分からなくなるほど周りの空間から隔離された場所に居る感じがした。
 やっぱりあの人は神だと今考えても思う。




ねぶたの一例

 すべての行進が終わり旅館に帰るときエキサイトし過ぎている若者もいたが、
これも祭りなんだろうと思い物珍しそうに眺めていたが、なかなか道が開かないのでねぶたの前を横切ってきた。
結構大胆プレイだったと思う。
 そしてここで大事件が起こった。
なんとさっき見つけられなかった太宰治の碑を見つけたのだ!
僕は嬉しくなって、その碑に書かれていたことを読み、写真を撮って、御利益を授かろうと碑をペタペタ3回くらい触った。
 「よし!これで大丈夫だ!」
なんとなくいい気分になり旅館に帰った。
(24氏は「メロス」の大ファンなのでした)
帰る途中、夜食を買うためにスーパーに寄ろうと思っていたのだが、
見た感じ近くにはコンビ二やお弁当屋しかなく、高いけどコンビ二で買おうかなーと思っていた。
 そこでT君が近くで警備をしていた警察官に近くにスーパーはないかと聞いてきたところ、やっぱりないらしい。
仕方ないからすぐ近くのお弁当屋で買おうと話合っていたとき、僕らの会話を聞いていたらしく、カメラを持った男性が、
 「すぐそこの薬局で食べ物売ってるよ。」
と教えてくれた。 
 僕らは言われた薬局に行ってみた。
 すると、なんとカップめんのスーパーカップが98円!青森すげぇと思った。
スーパーカップの相場は170円なのに100円切ってるじゃないか!
他にも68円のカップめんとかあるし!青森って物の値段が他県より安いのかもしれない。
ガソリンだって宮城ではレギュラー130円が相場なのに、青森は123円くらいが相場だった。
需要が少ないから値段も変動が少ないんだ。
 そこで僕はその98円のカップめんと「北海道限定」と書いてあるのになぜか青森で売っているコーラ(98円)
とコーヒーゼリー3個パック(98円)を買った。
 旅館に戻ってすぐ風呂に入ることにした。
部屋に風呂は無くて、5Fに浴場があると書いてあったので、エレベータで5Fへ。
 シャワーは5台しかなく、湯船も家庭用の湯船を5つほど足したくらいの大きさだった。
もうすでに4人いたので、僕はシャワーだけ浴びて出てきた。
 浴場から戻って、楽しみにしていたタバコを買いに行った。
買うとき50円玉を投入口に入れ損ねて床に落ちてどっかにいってしまった。
自動販売機はフロントの目の前だったので緊張したのだろう。
チェックインのとき記入した紙にも「19歳」って書いたし。
 買ったのは「マイルドセブン1mg100’s」というタバコ。
吸うときかなりワクワクした。でも1mgのタバコだから効果ないんだろうなと思っていたけど、肺まで吸い込んだら頭がクラクラした。
まさか1mgのタバコでクラクラするとは思わなかったけど、このクラクラ感が心地好い(笑)。
やっぱり酒よりタバコの方が良い!
慢性的に吸ってる人なら1mgなんて空気吸ってるのと同じだと思うが、非喫煙者の僕には十分な強さなのだよ。
 タバコはYASと半分こしたので僕の取り分は10本。
でもその日だけで4本くらい吸ったと思う。
1mgのタバコだったからこんなに気持ちよく吸えたわけで、もし10mgだったら2本くらいしかすえなかったと思う。
てか10mgを肺に入れたら死ぬかも??
いや死にはしないかもしれないが、1mgであんなにクラクラしたんだから10mgだったら泥酔状態になってたかも。
タバコで泥酔というのも変な話だが、平衡感覚を失いそうなのであえて泥酔とい言葉が相応だと思う。
やっぱりオレはタバコ、酒には依存しない体質だと思ったよ。
1mgのタバコでクラクラするし、酒飲むと気持ち悪くなるし。
でもタバコのクラクラ感は気持ちよかった。オレにとってタバコは”遊び”です。
 そのあと夜食を食べながらテレビを見ていた。
 青森では民放が3chしかなくて、TBSが無かった。
最初は「笑っていいとも!」が無いからフジテレビが無いんだと思っていたら、
なんと16時頃に「笑っていいとも!」があるじゃないですか!
ビックリですね、全然”お昼休みはウキウキウォッチング”じゃん!
それに水曜なのに、21時から洋画やってた。金曜ロードショーみたいなやつです。
他県にくるといろんなことが違っておもしろい。



カップラを食す24氏とほろ酔い加減のYAS

 そして23時30分ころ就寝。長い一日のおしまい。ゆっくり休もう。
 目覚ましは6時45分にセット。
朝6時50分頃、YASに起こされた。どうやらアラームに気づかなかったらしい。
 予定通り7時35分頃チェックアウトして、駐車場に向かった。
管理してる人に鍵を預けていたので返してもらおうと、
 「30番です。」
と言ったら、
 「半券は?」
やっぱりあの半券は必要だったのか!?
大急ぎで探して、昨日着た服のポケットにあった半券を見つけて渡した。
 「はい、ありがとうございました。」
てかあの管理者俺らのこと疑ってたな。
まぁ盗難防止のためにも疑うことも必要か。
 昨日と同じように、秋田高専、鶴岡高専に寄ろうとしたけど、めんどくさくなったので予定変更。
三内丸山遺跡にも行きたかったのだが、まだ8時だったので開いてないと思い、さっさと帰ることにした。
地図を見ながら秋田方面へ南下していく。


途中でVIVIOが2万突破

 笑内(おかしない)駅発見

 帰る途中で笑内(おかしない)駅を発見した。
別に最初から探していたわけではなかったが、地図を見ていたYASが寄ろうといったので寄ることにした。
 場所は秋田県北秋田郡阿仁町。
最初は廃線だと思っていたので線路の上に立ってレールを触ったり、線路にある赤い石を1つお土産に拾ったりして遊んでた。
そしたらT君が、
 「次55分くらいに電車来るよ。」
 「えー、廃線じゃなかったのか!あと10分じゃん。危なかったぜ。。」
ということで10分後電車が来ました。
快速だったらしく笑内駅には停まらなかったが、一応電車の外観は見れた。
さすがにローカル線だけあって車両が少なかった。
4両くらいしかなかったね。しかも青い!

秋田内陸縦貫鉄道

電車が通るとき我らは頑張ってカメラを向けていたので、車掌や乗客には電車マニアに見えたかもしない・・・。
 とりあえずおもしろい駅名だと思ったので電車好きの友人に写メした。
そしたら彼はすぐに反応してくれた。流石!
 あと笑内駅に自動販売機があったんだけど、普通より10円引きで売ってた。
だから普通の缶ジュースは110円。
 笑内駅を出てからはただひたすら宮城県を目指すだけ。
途中道に迷ったが18時45分頃我らの学校に到着。
 総走行距離874km。
 エアコンが使えなかったので車内では暑さとの戦いだったが、
途中、太宰治のゆかりの地や珍しい駅を発見できたので充実した旅になったと思う。
こういうサプライズがあるから旅は楽しい。
 ラッセーラー!ラッセーラ!

この後、YASはCBRで福島まで帰りました。

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