友達めぐりツーリング2002〜夏〜


実は今回、DTでのはじめてのロングツーリングなのである。
前前から計画して楽しみにしていた。

*今回の旅の格好*
2002年8月17、出発の日。あいにくの曇り。
大型の台風が日本列島に接近していた。
しかし私はそんなこともめげづに午前7時に自宅を出発。
まずは小坂峠を上り七ヶ宿へ向かう。
前の台風の影響か道はかなり荒れている。
車通りは少なくまずは順調なペースだ。
七ヶ宿湖を過ぎ長老湖の方へ曲がっていく。
この辺からは蔵王を超えて山形に抜けるダートの林道が
あるのだが今回は台風の後、何があるのかわからないので
ダートはしぶしぶあきらめる。
南蔵王YHを過ぎたころついに雨がぱらついてきた。
「マジかよ」そんなことを心に思いながら道路わきにDTを止め
私はレインスーツを着た。
その後も雨は強まるばかり。戻るわけにもいかないので
そのまま遠刈田温泉方面へひた走る。
途中、オフロードライダー一人とすれ違いピースを出した。
この後は蔵王エコーラインを上るのだ。
温泉街を通りゲートについた。今はもう無料化されているのだが。
雨はどんどん強まってくる。しかもエコーラインは渋滞。
さらには濃い霧で視界は最悪。
前の車のテールライトを追う。
高度が上がっていくとこの最悪な天気と合間ってか
エンジンがふけない。シールドは曇りしょうがなく開くしかない。
雨に濡れながら頂上付近につく。
なぜか雨は弱まり霧だけになってきた。
頂上にはそれなりに観光客もいてにぎわっていた。
硫化水素の匂いがする。私はトイレに入るとすぐそこを後にした。
下り始めると霧も晴れ視界もよくなる。
山の左右では天気がまったく違う。
上山の方に出るとわずかだが日が差してくる。
それから、有料道を通って山形方面に出る、
名前は忘れたが確か30円払った。
13号を上り山寺へ行くがそこも大勢の観光客、
さっと見ただけで階段も上らずさっさと出発。
その後山形を横切り朝日へ向かう。
途中で一度給油したのだが山形はガスが安い、
リッター90円だった。(うらやましい)
山に入ると車も人も少なくなった。

山の中で脇にDTを止め昼飯。オニギリを食べていると
郵便屋さんの赤いカブが通りすぎていった・・・。
午後は山の中を特に目的地もなくぐるぐる走り回って左沢に行く。
そこから一日目の宿であるA君宅・寒河江へ向かう。
散々探しまくってが発見できず結局電話でA君を呼び出し誘導してもらった。
その晩はA君宅でおもてなしを受け、酔った親父さんのありがたい
話を聞いてから早めに就寝した。(親父さん、まだまだお若いです!)
一日目は無事に終了。

8月18日
その日は朝6時半に起床した。
出発の準備を済ませた後で朝食をいただく。
朝からガッツリと腹ごしらえ。
7時半に寒河江・A君宅を出発。
今日は待望の晴れ。
田んぼの中の国道を尾花沢へ向かう。
時間が早いせいか日曜のせいか車が非常に少ない、
道路の整備状況はとてもよくDTでも70〜80kmで巡航だ。
ヘルメットのシールドを開ける、風が気持ちよい。
少しスピードを落としゆっくりと田園風景を流した。
そのまま13号に合流し、新庄方面、さらに北を目指す。
新庄で一度給油してそのまま雄勝へ、秋田県入りした。
道の駅で見知らぬライダーと話を交わした。
ずいぶんオジさんだったが親近感が沸く。
天気が良いので泥沼温泉のほうから林道を目指す。
途中でえらく小さな学校を発見し一枚パチリ。

林道の分岐点につくがなんと通行止め。
「またかよ(怒)」
少しいらつきながら道を戻り、国道から南下し鬼首へ向かう。
そこは鬼首道路とう言うバイパスができていて
今は峠を通らず抜けることが出来るのだが
今回はあえて旧道(廃道?)を通る作戦だ。
途中から左に入り旧道に入る。ゲートがあり冬季は閉鎖だ。
旧道に入るとすぐそこが使われなくなってだいぶたつことがわかる。
道路脇には草が生い茂り白いはずのガードレールも錆で赤く染まっている。
車通りはまったくない。なんだか寂しい。
それにDTのエンジンが急にふけなくなってきたような気がする。
橋がある。ゆっくりとわたる。

途中途中にいくつものスノーシェルターがあるのだが
なぜかペンキが新しい。古ぼけた道路に異色のコントラストを放っている。
くねくねと道路を上がって行くとそれはあった。
「トンネルがある!」秋ノ宮随道だ。
古ぼけたトンネルがひっそりとたたずんでいた。

はっきり言って怖い。恐ろしい。
しかしここで戻っては男がすたる。
DTから降り、入り口まで行ってみる。
配電盤がなぜか開いていた。不思議だ。
ブレーカーをONにしてみるが電灯がつかない。
よく見ると電源そのものが来ていない、太いコードが切断されていた。
自称、廃墟・秘境探検家の私だがこれははじめてだ。
普通この手のトンネルにはタイマー式の電灯がついているはず。
押してから3分とか5分で消えるやつだ。
「しょうがない、このまま行くか・・・」
腹を決めDTに跨ると一度空ぶかしし、クラッチを繋いだ。
中は意外と真っ暗だ。地面は湿っている。
DTのヘッドライトだけが闇を照らす。
暗い、このときHIDが欲しいと思った。
DTの排気音とロードノイズだけが不気味にこだまする。
300mはあるだろうか、中で曲がっているので出口が見えない。
と、思っているうちに光がみえ出口へ出た。
「ふう、よかった」と一つ深呼吸。
トンネルを出るとそこは深い霧だった。
峠に着くと大きな古い看板がそこが峠であることを伝えた。
そこになんと車が止まっている、霧でよく見えないが人がいる。
「こんなところで何してるんだろ?」あっ、それは私も同じか。
後はくだり、そそくさと下ってしまった。
その後はバイパスと合流して車が多い。
後は鳴子温泉郷へまっすぐ向かった。
鳴子で小さなこけし工房に入る。
おばさんが無口にこけしに絵づけをしていた。
私「すいません」
おばさん「いらっしゃい」
沈黙・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まずい
私「1000円くらいのありますか」
おばさん「1000円はないねえ、どんなのが欲しいの?」
私「普通の形のです」
おばさん「じゃあ、ここの1200円のやつから選んで。1000円にするから」
やったー!良い気分になった。
その後、温泉に行くのだ。
鳴子の名湯「滝の湯」へ行く。

荷物を下ろして風呂の準備をし、そこへいった。
入浴料は150円。
入ってみる。狭い・・・、小さい。
しかもいるのは親父ばかりだ。私は自分は”らしくない高校生”だと思った。
早速湯船につかる。
っく、熱い。熱すぎるぜ!コンなんじゃあっと言う間にのぼせちまう。
しかし、オヤジ軍団はものともせず平然と入っている。
「こいつら、ただ者じゃねぇ、つわものだ」(笑)
私は半身浴をした後、少しだけ肩までつかるとそこを後にした。
DTに乗るが温泉で疲れが出たかなんだかだるい。
体がさめないようジャケットを着て出発。一回給油をした。
林道を通る予定だったが疲れたのでやめ。
舗装だが山の中を走る。車も来ない。

途中、DTを止めて水分補給。
エンジンをOFFにすると私は一気に静けさに包まれた。
私はこの静けさが好きだ。時間がのんびりと流れる。
ゆっくりと山の中を走る。廃屋となった牧場の牛舎が転々としている。
山を抜けた。中新田に出るはずだが陸羽東線のディーゼル機関車
の汽笛が聞こえる。
どうやら道をどこかで誤り岩出山の方に出たらしい。
そこで中新田のほうへ戻り、今日の宿のC君宅を探すが
見つからず、例のごとくメールでC君を呼び出し誘導してもらう。
薄暗くなるころだった。
その晩はC君の有り余るマンガ本を読みながら少し遅くに就寝。

8月19日
朝7時ごろ起きるともうすでに朝ご飯が用意されたいた。
今日も朝からいっぱい食べ、雨の中出発。
国道を石巻へ向かって走った。
昼前には女川に着いた。そこから太平洋側をとおり牡鹿半島を走る。
最初は弱かった雨も本降りとなりやがてどしゃ降りとなった。
そのまま走るとなぜか白いゲートに看守が立っていた。
?????
そうか、間違って女川原子力発電所に来てしまった。
しかし、看守さんは親切にも道を教えてくれた。
そこから少し行った登り坂で
「プス、プス、プスススス」
マシンがスローダウンし、エンジンがストップ。
青くなった。「まさかコンなところでガス欠?」
恐る恐るフィエールコックを見るとresにしたはずのコックがONになっていた。
いとまず安心。コックを切りかえるとまた土砂降りの中走り始めた。
やっとGSを見つけ給油。助かった。
コバルトラインに入り途中から峠を下り鮎川に出る。
そこからI君宅を探すが見つからず、I君のママさんに誘導してもらいながら
びしょぬれでI君宅に到着。
本当なら、泊まるはずだったが台風で一日短縮。
お昼を頂き雨がやむのを待って次ぎの宿石巻に向かうことを決めた。
I君の家では鯨肉をご馳走になった。
なんだか不思議な味だった。これも経験。
I君予定狂わせちゃってご免ね。来年また行くから。
雨がやむとI君宅を後に出発。
夕方、S君宅に到着。さらにK君も加わった。
その晩はバーベキューだった。
みんなで楽しく騒いだ。
さらには9時を過ぎてから私、K君、S君と彼のお姉さんと妹さんでカラオケ。
S君の姉妹はなぜか超ハイテンションでした。
さんざん楽しんでからS君宅に帰宅。
一時を過ぎてから男3人で同じ部屋に寝ました。

8月20日
次ぎの日は疲れきって8時近くまで寝てしまいました。
その後S君と共に朝ご飯を頂き9時近くに出発。
今日はツーリング最終日。
松島を通って宮城県から自宅目指す。
なぜか今日は昨日とは打って変わって晴天。
しかしいかんせん風が強すぎる。
海辺を強い風に打たれながら進む。

松島に着くが観光客でいっぱい。
しかも駐車場はどれも有料なのでケチって素通り。
七ヶ浜から少し行ったところの海岸で休憩。
砂浜をDTで爆走して遊んだ。砂を巻き上げながら激走する自分にうっとり。
いつかは砂漠を砂塵を上げながら走りたい。と思った。

それにしても良い天気。雲がきれい。
でも風がすごいんです。
4号線に入り南下し途中から大河原市に入り
角田市を抜けまた細い山道に入っていく。
ここの山を越えれば家だ。
曲がりくねった道を進む。
それにしてもこの道は曲がり角が多くて半分
感で進んでいった。
しかし私の感がよかったのかすんなりと越えられた。
後は知っている道なので
超ハイペースで一路自宅を目指す。
その日の夕方5時ごろついに自宅に到着。
そのひは夜ご飯を食べ風呂に入ると死んだように寝た。

結局4日で1000km強を走った。
はじめてのツーリングで土砂降りの雨。
いろいろ勉強になったツーリングだった。
当然、また行きたいと思った。
出来れば次ぎは天気がいい日にね。




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